―― 収録お疲れ様でした。
まず、今回のオファーがきたときの感想はいかがでしたか。
村瀬歩さん(以下、村瀬):正直、「なんだこれ!?」って声を上げてしまいました(笑)。
ヤンデレというものが自分の引き出しになかったので、少し不安になりましたね。でも、ない部分を作り出していくことを楽しみにしていました。
興津和幸さん(以下、興津):はっきり「ヤンデレ」とつく作品のオファーは初めてだったので、「ついに僕のところにもきたか」とドキドキしました。周りの人には、「興津さんヤンデレやらないの」とは言われてたんですけどね(笑)。
中澤まさともさん(以下、中澤):実はこのシリーズに出演している樋口智透君(芸能彼氏編・元カレ役)から「すごい作品があるんだよ」と話を聞いていたので、声がかかった時は「ついに僕にもヤンデレ天国が!」と吃驚しました。やりがいがある作品からのオファーで楽しみにしていました。
――ご自身が演じたキャラクターについて教えて下さい。
村瀬:奈敦が大好きなのがよく伝わってきました。でもそれだけじゃなく、彼自身がすごく真摯に人と向き合える子なんだな、と思いました。だから侑にも偏見なく付き合えるんだと……僕にないものをいっぱい持ってて羨ましいです(笑)。
興津:奈敦は自然に病んでいった気がしますね。普段は優しく爽やかな生徒会長ですが、その優しさには滲み出るような独占欲があって、小出しで出してくる感じが何ともいやらしい。そう、いやらしい男なんですよ、奈敦は!
――(笑)。
興津:まあ、健やかなのも病んでいるのも紙一重ってことなんでしょうね。
中澤:侑は過去のトラウマで対人関係が苦手になりながらも、どこか友達が欲しいと願っているような子ですね。思わず「頑張れ!」と応援したくなっちゃう感じでした。
――では、キャラクターに共感できる部分や、反対に出来ない部分などありましたか。
村瀬:侑に餌付けしてるところが、僕にはできないって思いました。天然人たらしですね。共感できるところは、甘いものが好きなところです(笑)。
興津:好きな人は大事にしたいですよね。……それで、手玉に取りたいですね(ボソリ)。あんなに束縛したいわけではないですけど、束縛したくなる気持ちもわかります。いやらしい男なんです、僕も(笑)。でも監禁はダメ絶対!
中澤:臆病な処や、トークが苦手なのが自分と似てるなぁ、と思います。
――え、そうですか?
中澤:いや、もうこの取材ですらドキドキですから。あとはそうですね……自傷行為はよくないですが、自分を傷つけたくなるほどの気持ちも理解できましたね。あ、でも愛情のかけかたを間違えたら駄目だと思います。監禁、ダメ絶対!
――では、楽しかった演技などありますか?
村瀬:僕は役に入り込んでしまうタイプなので、響が辛い間は全然楽しくなかったです(笑)。でも役者としては貴重な役が出来て楽しかったです。
中澤:泣いたり叫んだりと病んでるところ全般、すっごく楽しかったです!
興津:ありえないシチュエーションを演じるということが、もう楽しかったですね。なかなか出来ませんからね、こういうのは!
――最後はリスナーに、これを聴き逃したら損! と思うところをどうぞ。
中澤:やはりトラック6から最後にかけての取り合いと病み部分ですね。あとは特典をしっかり聴いて欲しいです。
興津:特典は二つとも聴いて欲しい! 本編だけでもよく練られた物語で楽しめますが、特典を聴くとさらにその幅が広がると思います。本当に最後の最後まで聴いて楽しんで下さい。
村瀬:響とキョウの境目があいまいになり、統合されていく部分です。モノローグ部分から、少しずつ変化を持たせているのでしっかり聴いて欲しいです。この作品は一回目と二回目で印象が変わると思うので、繰り返し聴いて下さい。
――ありがとうございました。